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赤ちゃんがなかなか歩かなくて心配。歩行器は必要?歩くためにできること

育児・発達の悩み

「1歳になったのに、まだ歩かない」
「同じ月齢の子はもう歩いてるのに、うちの子はまだ歩かないのは遅いのかな」
「歩行器で早くから歩く練習をさせたほうがいいの?」

赤ちゃんの歩き始めはとても気になりますよね。

はじめまして、理学療法士(PT)ママのなこです。
病院で15年以上、赤ちゃんから大人まで体の動きや発達を専門に見ています。

歩き始めがゆっくりだと、周りと比べたりして不安になりますよね。

歩き始める時期には、大きな個人差があります。

1歳半ごろまでに歩けば問題ないことがほとんどです。

この記事では以下のことがわかります。

・歩き始めの時期の目安
・歩くために必要な体の準備
・歩行器についての私の考え
・家でできる、歩く力を育てる関わり方
・受診の目安

歩くための体のことや、歩かないことへの対処のヒントもお伝えします。

周りと比べずに、ゆっくりと子供の成長を見守ることができるようになります。

ぜひ最後まで読んでみてください。

赤ちゃんが歩き始める時期の目安

赤ちゃんが歩き始める時期の目安

歩き始める時期は、一般的に1歳〜1歳3か月ごろが多いといわれています。

ただし、早い子は10か月ごろから、ゆっくりな子は1歳半近くからと、半年近くの幅があります。

ですが、どちらも正常な範囲です。

一般的な発達の目安を表にしました。

ステップ 月齢の目安
つかまり立ち 8〜10か月ごろ
伝い歩き 9〜11か月ごろ
ひとりで立つ 11〜12か月ごろ
歩き始め 1歳〜1歳3か月ごろ
※あくまで目安です。前後に大きな個人差があります。

厚生労働省の調査では、1歳3〜4か月までに約9割の子が歩くとされています。

ですが、1歳半ごろまでに歩けば、発達としては問題ないことがほとんどです。

1歳半までに歩ければOKです。焦らず気長に成長を見守りましょう

歩くために必要な「体の準備」

歩くために必要な体の準備

歩くという動作は、とても複雑で難しい動作です。

立っているだけでも、全身のバランスが必要です。

そこからさらに歩くのは「動きながらバランスを取る」ので、とても難しい動作になります。

歩けるようになるには、体のいろいろな部分がバランスよく育っている必要があります。

歩くことは、とても複雑で難しいことなんです。

腹ばい・ハイハイの役割

腹ばいやハイハイは、手と足を一緒に動かすことができるとても大切な動きです。

腹ばいやハイハイは、手足で体を支えながら、左右の手足を交互に動かす全身運動です。

そして、手足を動かしながら、体幹も固定しないといけないので、全身の筋肉を動かしながら、バランスもとっています

この動きの積み重ねが、立つ・歩くための土台を作っていきます。

全身運動になるのでハイハイや腹ばいはどんどんさせてあげましょう。

お座りが安定したら体幹が育っているサイン

腹ばいやハイハイが歩く土台になる

お座りがしっかりできるのは、体幹(胴体)の筋肉が育って、体を支える力(固定性)が高まっているということです。

さらに大事なのが、お座りのまま手を動かしても姿勢が崩れず倒れないことです。

手の支えがなくてもしっかりと座れないと、立ったり歩いたりするのはまだ難しい状態です。

座りながら手を使っておもちゃで遊べるかどうかが判断基準です。

頭と首と両手を自由に動かせる、体幹(土台)ができているということです。

頭・首・体幹・股関節・足、全体のバランスが大切

歩くためには、頭・首が安定し、体幹で体を支えられ、体幹と足をつなぐ股関節や足の筋肉が育っていることが必要です。

どこか一つだけでなく、全身がバランスよく整い協調することが大事なのです。

色々な遊びを通して、全身を動かしましょう。

すぐに歩けなくても焦らなくていい理由

すぐに歩けなくても焦らなくていい理由

同じ月齢の周りの子と比べて、自分の子がまだ歩いていないと不安になりますよね。

ですが、歩かないだけでは不安になったり焦る必要はありません。

その理由は4つあります。

  • 体の準備が整うペースに個人差がある
  • 慎重、甘えん坊、歩きたくないなどのいろんな性格がある
  • 腹ばいやハイハイが大好きな子もいる(満足していて急いで歩こうとしない)
  • 部屋や人などの周りの環境にも違いがある

どれも「発達の遅れ」ではなく、その子の個性やペースです。

そのため、準備が整うまでゆっくりと待ってあげましょう。

それぞれ詳しく説明していきます。

体の準備が整うペースに個人差がある

赤ちゃんは、産まれる時期や体の大きさが違うので、体の発育状態は個人差が大きいです。

そのため、運動の発達時期にも個人差が出やすくなっています。

母子手帳を見てみると、赤ちゃんの頃は体重や身長などの成長スピードの個人差がとても大きく、成長曲線の幅も大きく差があります。

なので、体格差によって違いがでてきます。

慎重、甘えん坊、歩きたくないなどのいろんな性格がある

体形にも差がありますが、赤ちゃんの性格・個性も様々です。

・転倒するなどの失敗を怖がる慎重派
・甘えん坊で抱っこが好き
・歩きたくない
・色んなものに興味があっていろいろ試したい

色んな性格の赤ちゃんがいるので、体の準備が整っていても、新しい運動や動作に挑戦し始める時期に差が出てきます。

腹ばいやハイハイが大好きな子もいる

まだうまくできない新しい移動手段(歩く)よりも、今できている腹ばいやハイハイの方が動きやすくて大好きな子もいます。

・好きなところへすぐに移動できる
・動きやすい
・楽しい

色々な理由で今の状態に満足していたり、楽しんでいるのかもしれません。

そのため、新しいこと(歩く)にチャレンジしたくなるのを待ってあげる必要があります。

部屋や人などの周りの環境の違い

赤ちゃんが過ごす部屋の環境や、ママ・パパなどの関わる人など周りの環境にも大きく影響を受けます。

兄弟がいたり、一人っ子だったり、色んな環境がそれぞれ違っています。

どの環境が一番いいのかは、赤ちゃんによって違いがあります。

転落や窒息による事故を防ぐ環境作りは基本になりますが、赤ちゃんが興味を示したものを見せたり、遊んであげましょう。

早産で生まれた子は「修正月齢」で考える

早産で生まれた子は修正月齢で考える

予定日より早く生まれた赤ちゃんは、発達を「修正月齢」(予定日を基準にした月齢)で考えることが大切です。

たとえば、予定日より4週間(約1か月)早く生まれた子は、生まれてから1歳でも修正月齢では11か月ごろにあたります。

早く生まれた分、体が育つ時間も少し後ろにずれるので、歩き始めが暦の月齢より少しゆっくりになるのは自然なことです。

修正月齢で考えると「遅れている」のではなく「その子の月齢に合ったペース」で、この考え方は一般的に2歳ごろまで使われます。

このことを知っているだけでも、周りと比べてしまうことが減ると思います。

私の子も予定日よりもだいぶ早く生まれました。

小さく産まれたので、まわりより発達がゆっくりでした。

ですが、修正月齢で考えれば自然なペースだと分かっていたので、焦らず見守ることができました。

産まれてからの月齢だけで比べがちですが、産まれた時の状態にも大きく差があります。

「歩く」ことに対しての私の考え

ここからは、理学療法士として、まだ歩けない赤ちゃんを心配するママ・パパに向けて伝えたい事が3つあります。

それは、

・無理に歩かせようとしない
・歩行器はおすすめしない
・今できる動きをたくさんする

順番に説明していきます。

無理に歩かせようとしない

私は、無理に歩かせる必要はないと思っています。

先ほど、歩くための土台となる体作りが必要と説明しました。

まだ体の準備ができていないうちに、無理に歩かせることで、体に余分な負担がかかってしまいます。

また、自分ができないことを無理やりさせられるのは、楽しいものではありません。

歩くという動作は、自分で繰り返しバランスを取りながら少しずつ獲得していくものです。

体が整っていないうちに急いで歩かせる必要はありません。

出来ないことを無理やりさせられるのは、体にも気持ち的にも良いものではありません。

歩行器はおすすめしない

「歩行器を使えば早く歩ける?」とよく聞かれますが、歩行器で歩かせることはおすすめしていません

無理に歩かせない理由とも重なりますが、まずは体の準備ができていないからです。

そして、体の土台ができていない状態で歩行器を使うことで、本来姿勢を保つために体重がかかる場所に、体重がかからなかったり、自分でバランスを取る経験ができないからです。

自分で繰り返しバランスを取りながら徐々に獲得していくほうが、体の土台やバランスの調整などを、学習していくので、まだ歩いていない早い段階から歩行器を使うのはおすすめできません。

歩行器を使う場合は、自分で歩けるようになってから使いましょう。

今できる動きをたくさんする

無理に出来ないことを補助してまでさせるのではなく、今できる動きをたくさんすることが大切だと思っています。

今できる腹ばいや立ったまま遊んだりするのは、とてもいい動きです。

今できる動きを繰り返すうちに体幹や足の筋肉が育ち、それが次の新しい運動の土台になります。

家でできること

私は、無理に歩かせるよりも、つかまり立ちから次につながる伝い歩きがたくさんできる環境を作ってあげるほうがいいと思っています。

たとえば、

・腹ばいやハイハイでたくさん移動させる

・ジムやテーブル型のおもちゃなどで立ったまま遊べるようにする

ベビーサークルでつかまり立ちから伝い歩きができるような環境にする

・つかまり立ちをしている時に少し離れた場所からおもちゃで誘う

無理にさせるのではなくて、赤ちゃんが遊びながら姿勢を保てるようなおもちゃや環境作りをすることがおすすめです。

赤ちゃんは遊びを繰り返しながら少しずつ、学んでいきます。

出来るまではたくさん失敗や時間もかかると思いますが、本人のペースに合わせてあげてください。

また、転んでも怪我をしないようにベビーマットなどを床に敷くようにしましょう。

こんな場合は相談を

  • 1歳半を過ぎても歩かない
  • つかまり立ちや伝い歩きもまだしない
  • 体の左右で動きに大きな差がある
  • 足を突っ張る・体が極端にやわらかいなど気になる様子がある

個人差が大きいため、必ずしも異常があるとは言えませんが、気になる時はかかりつけ医に相談してみましょう。

また、1歳半健診は、発達を専門家に見てもらえる大切な機会です。

気になることは遠慮なく相談してくださいね。

おすすめおもちゃ

・くまのプーさん選べる回転6WAYジムにへんしんメリー

・ミュージカルテーブル

・ベビーサークル

よくある質問(Q&A)

Q1. 歩行器を使えば早く歩けるようになりますか?

歩行器で歩きが早くなるという根拠はありません。

本来の歩く姿勢が取りにくいため、私はおすすめしていません。

Q2. ハイハイばかりで歩こうとしません。大丈夫?

大丈夫です。

ハイハイは全身を使う良い運動で、歩くための土台になります。
体が準備できれば自然と歩き出します。

Q3. つかまり立ちはするのに、なかなか一歩が出ません。

よくあることです。

立つことと、手を離してバランスを取りながら一歩進むことは別の難しさがあります。

伝い歩きをたくさんするうちに、自然と一歩が出てきますので、まずは伝い歩きをたくさんさせてあげましょう。

【まとめ】歩くのはその子の体が整った合図

歩くのはその子の体が整った合図

今回は、赤ちゃんの歩行に関して紹介しました。

・歩き始めは1歳〜1歳3か月ごろが目安ですが、半年近い個人差がある

・歩くには体幹・股関節・足など全身がバランスよく育つ必要がある

・早産の子は修正月齢で考えましょう

・無理に歩かせず、今できる動きをたくさんすることが土台になる

・1歳半を過ぎても歩かない場合は、健診やかかりつけ医に相談をしましょう

赤ちゃんが歩き出すのは、その子の体がちゃんと整った合図です。

まだ歩いていないのは、歩くための体の土台作りがまだ整っていないか、今できる動きを楽しんでいるのかもしれません。

赤ちゃんは個人差が大きく、発達のスピードに大きく差がでてきます。

それに加えて、性格や環境など色々な影響があります。

そのため、まわりと比べて焦る必要はありません。

今できる動きを繰り返しながら少しずつ新しい動きを覚えていく姿を、どうか安心して見守ってあげてください。

心配なことがあれば、一人で抱え込まず、いつでも専門家を頼ってくださいね。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事がお役に立てると嬉しいです。

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